@ はじめに
 今の時代、夫婦10組に1組が不妊だと言われています。10%もいるんです。 そんな低い確率に当てはまってしまった、私達夫婦の不妊治療を振り返りたいと思います。 幸いにも1度目の顕微授精(体外受精)で授かる事ができましたが、それまでに受けてきた治療や思いを綴っていきます
A 子供がほしい
 結婚したら子供はすぐにほしいと思っていました。 ( ̄(エ) ̄)様がパパになってコグマちゃんにデレデレしている姿を見たいという純粋な気持ちと、私が年を取っても働きたいので早期社会復帰を計画してのことです。 もちろん夫婦二人だけの共働き生活は金銭的にも余裕があったし、今までみたく雪山へ行けなくなるのはさみしいと思いました。でも年齢的にもちょうどいいのではないかと二人とも思っていました。

 一緒に暮らし始めて半年経った頃、「あれ?また生理来ちゃった。おかしいなぁ。」と疑問を持ち始めました。基礎体温はずっと測り続けていたし、カレンダーを見て計算したり、薬局で排卵チェッカーを買ったりしては狙いを定めていたのにどれもハズレ。
 一般的な「不妊」の定義は2年。まだ半年で病院へ行くのはさすがに早いかと思ったのですが、たまたま不正出血があって近所のK産婦人科へ行く機会がありました。
B 卵管造影検査
 先生に相談した所、生理は問題なさそうだが念のため「卵管造影検査」をしましょうとなりました。 この検査後、卵管の通りがよくなり妊娠につながるケースもあるということで期待しながら受けたのですが、ものすごい痛い!!
 検査後も鈍い痛みがずっと続いて気持ちが悪くなり、先生の話の途中で貧血を起こしてしまいました。意識が遠のき倒れこんでしまい、1時間ほどベットに寝かせてもらう始末。 後の診察でレントゲン写真を見せてもらった所、「右の卵管がつまっているね。でも左の卵管は問題ないから自然妊娠はできると思うよ。」と何ともすっきりしない答えをいただきました。 これが私の不妊治療の第一歩でした。
生理後10日目ぐらいに通院。子宮口に器具を装着しレントゲン室へ。器具の先に管がついていて、そこから造影剤を注入、卵管まで液が通る。卵管につまりがある場合には激しい痛みを伴う。すぐにレントゲンを撮り、卵管のつまり具合や子宮の形・内面の様子を知ることができる。
C ( ̄(エ) ̄)様検査
 K島産婦人科の先生に「ご主人の精液検査もしてみたら。」と勧められました。採精して精子が何匹いるかとか元気であるかどうかなどを調べるものです。 結果はなんと「精子の数が極端に少ない」とのこと・・・。正直ショックなんかより笑ってしまいました。 だって性欲強いじゃん!!(笑) でも、「強い=多い」じゃないもんね・・・。 その後も数週間あけて2〜3度同じ検査を繰り返しましたが、結果は同じ。さすがに笑えなくなってきてしまいました。
 右の卵管の通りが悪い私と、精子の数の少ない( ̄(エ) ̄)様。これじゃ普通妊娠望めないってこと??
D その他の検査・薬
葉酸サプリメント  私の会社は家から2時間の所にあったので、近所のK島産婦人科へ通う余裕がなく、会社のそばのN産婦人科へ転院しました。そこでは採血・超音波をして、淋病・クラミジア・子宮ガンなどの検査をしてもらいました。結果は全部陰性で問題なしとのこと。 そして( ̄(エ) ̄)様の結果を踏まえて、「人工授精」又は「体外受精」を勧められました。ただ私達の場合は精子の数が極端に少ないので、人工授精でいい結果は望めないと言われてしまったのです。
 とりあえず、私は葉酸やビタミンのサプリメント、( ̄(エ) ̄)様は精子を増やす漢方薬を飲み始めることにしました。
人工授精 男性に精液を提供してもらい、パートナーの子宮内に注入することをいう。。費用は1回1〜2万で済むが、ただし受精する確率は低く5〜10%と言われている。
体外受精 排卵誘発剤を使用して卵巣の中の卵子を排卵直前の状態まで成熟させ、針を用いて吸引採取。選別した精子と卵子を一緒にして受精させ受精卵の状態にし、さらに培養し子宮内に移植する。費用は30〜60万かかり、女性の体力的な負担が大きいが、成功率は高い。

E 様々な葛藤
 産婦人科へ通院すればお腹の大きな妊婦さんが幸せそうに待合室にいる。町を歩けばかわいい赤ちゃんを連れたママがたくさんいる。どうして私達夫婦は自然に授かることができないんだろうと落ち込みました。
 この時期は仕事が忙しいこともあって、私が精神的に不安定になり、( ̄(エ) ̄)様に当たって傷つけてしまう事もありました。不妊を責めていたわけじゃありません。ただただ先が見えない不安に押しつぶされそうだったのです。